〜13年総括シリーズ Vol.7〜
総括の第7弾は、「映画俳優」。
作品の出来不出来に関わらず、キャラクターに命を吹き込むことに成功し、その瑞々しさで映画小僧を虜にした映画俳優を選出。
瑞々しさイコール若さみたいな感覚があるかもしれないけれど、若手に注目したってわけじゃない。
映画俳優としての可能性に溢れている、未知数、のびしろがあるという意味で使用しており、だから新人さんはもちろん、大御所だって驚きの演技で魅せてくれれば、それはやっぱり瑞々しいということになるのだと思う。
※12年11月〜13年10月に「公開された映画に出演していた俳優」を対象とする
(1)ピエール瀧
『凶悪』で鮮烈な殺人者を演じる。
元々「素質のある」雰囲気を漂わせているなぁ・・・とは思っていたけれど、ここまでやれるひとだとは!
(2)北乃きい…トップ画像
『爆心 長崎の空』『上京ものがたり』『ヨコハマ物語』―という具合に、本年は映画づいていた。
『僕は友達が少ない』の公開も控えているし、来年も躍進が続きそう。
演技力抜群というわけではないが、きいちゃんを見ていると「なぜか」がんばれ! と応援したくなっちゃっうのだ。
(3)星野源
ミュージシャンとしても注目株だが、『箱入り息子の恋』『地獄でなぜ悪い』の両方で好演し、映画小僧のあいだでも知られる存在に。
見た目も虚弱体質っぽいが、実際もそのようで、今年は大病を患い最近まで活動を休んでいたという。
ゆっくり、ゆっくりでいいからね、源くん。
(4)江口のりこ
『戦争と一人の女』でハダカを披露する。
なかなかに芸歴の長いひとだが、当たり役というのは初めてだったのではないか。
不感症というキャラクターは、「なんとなく無愛想」と捉えられるこのひとにぴったりの役で、つまりこの映画はキャスティングのセンスというのも光っていたのだ。
(5)トミー・リー・ジョーンズ
『リンカーン』で、奴隷解放急進派のタデウス・スティーブンス共和党議員を熱演する。
スピルバーグの演出もダニエル様の憑依的演技も素晴らしいが、いちばん得をしているのは「常に」主演を喰ってしまう、「助演者のキング」トミー爺だったと思う。
(6)ジェニファー・ローレンス
『世界にひとつのプレイブック』でオスカー主演賞を受賞。
日本におけるハリウッド映画の不振は相変わらずだが、そんな流れのなかでも、彼女に恋をした映画小僧は多かったことだろう。
『スターウォーズ』の最新作に、登場するとかしないとか?
(7)真木よう子
硬質な映画に「積極的に」出演する傾向があることから一部の映画小僧のあいだでは「ミューズ的」存在であるが、本年も『さよなら渓谷』『そして父になる』という二大傑作できっちり結果を残してくれた。
とくに『さよなら渓谷』の、苦悩を引きずる人妻役は絶品、おそらく来春の映画賞に深く関わってくることだろう。
(8)ホアキン・フェニックス
『ザ・マスター』で、フィリップ・シーモア・ホフマンと「過剰なる」演技合戦を繰り広げる。
過剰さは「ときに嫌気が差す」ものだが、「過剰なんてことばは俺の辞書にはない」みたいな感じの演技を続けてくれるので、次第にそれが気持ちよくなっていくのだった。
(9)ニコール・キッドマン
『イノセント・ガーデン』もよかったが、女優魂を感じさせたのは『ペーパーボーイ 真夏の引力』のビッチ役のほう。
キャリアウーマンもお姫様もアバズレも演じられる器用なひとだが、いちばん輝くのはアバズレ・・・って、ニコールさん、これあくまでも「褒めことば」だからね!
(10)クリストフ・ヴァルツ
QTの傑作『ジャンゴ』で怪演し、2度目のオスカー助演男優賞受賞。
この俳優が居なければ、あるいはQTは『イングロリアス・バスターズ』(2009)のナチス親衛隊大佐も、『ジャンゴ』の賞金稼ぎも、ハーベイ・カイテルに演じさせたかもしれない。
そのくらい大事なキャラクターをヴァルツは、「簡単そうに」演じているように見える。そこがすごい。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『神々、しい。』
総括の第7弾は、「映画俳優」。
作品の出来不出来に関わらず、キャラクターに命を吹き込むことに成功し、その瑞々しさで映画小僧を虜にした映画俳優を選出。
瑞々しさイコール若さみたいな感覚があるかもしれないけれど、若手に注目したってわけじゃない。
映画俳優としての可能性に溢れている、未知数、のびしろがあるという意味で使用しており、だから新人さんはもちろん、大御所だって驚きの演技で魅せてくれれば、それはやっぱり瑞々しいということになるのだと思う。
※12年11月〜13年10月に「公開された映画に出演していた俳優」を対象とする
(1)ピエール瀧
『凶悪』で鮮烈な殺人者を演じる。
元々「素質のある」雰囲気を漂わせているなぁ・・・とは思っていたけれど、ここまでやれるひとだとは!
(2)北乃きい…トップ画像
『爆心 長崎の空』『上京ものがたり』『ヨコハマ物語』―という具合に、本年は映画づいていた。
『僕は友達が少ない』の公開も控えているし、来年も躍進が続きそう。
演技力抜群というわけではないが、きいちゃんを見ていると「なぜか」がんばれ! と応援したくなっちゃっうのだ。
(3)星野源
ミュージシャンとしても注目株だが、『箱入り息子の恋』『地獄でなぜ悪い』の両方で好演し、映画小僧のあいだでも知られる存在に。
見た目も虚弱体質っぽいが、実際もそのようで、今年は大病を患い最近まで活動を休んでいたという。
ゆっくり、ゆっくりでいいからね、源くん。
(4)江口のりこ
『戦争と一人の女』でハダカを披露する。
なかなかに芸歴の長いひとだが、当たり役というのは初めてだったのではないか。
不感症というキャラクターは、「なんとなく無愛想」と捉えられるこのひとにぴったりの役で、つまりこの映画はキャスティングのセンスというのも光っていたのだ。
(5)トミー・リー・ジョーンズ
『リンカーン』で、奴隷解放急進派のタデウス・スティーブンス共和党議員を熱演する。
スピルバーグの演出もダニエル様の憑依的演技も素晴らしいが、いちばん得をしているのは「常に」主演を喰ってしまう、「助演者のキング」トミー爺だったと思う。
(6)ジェニファー・ローレンス
『世界にひとつのプレイブック』でオスカー主演賞を受賞。
日本におけるハリウッド映画の不振は相変わらずだが、そんな流れのなかでも、彼女に恋をした映画小僧は多かったことだろう。
『スターウォーズ』の最新作に、登場するとかしないとか?
(7)真木よう子
硬質な映画に「積極的に」出演する傾向があることから一部の映画小僧のあいだでは「ミューズ的」存在であるが、本年も『さよなら渓谷』『そして父になる』という二大傑作できっちり結果を残してくれた。
とくに『さよなら渓谷』の、苦悩を引きずる人妻役は絶品、おそらく来春の映画賞に深く関わってくることだろう。
(8)ホアキン・フェニックス
『ザ・マスター』で、フィリップ・シーモア・ホフマンと「過剰なる」演技合戦を繰り広げる。
過剰さは「ときに嫌気が差す」ものだが、「過剰なんてことばは俺の辞書にはない」みたいな感じの演技を続けてくれるので、次第にそれが気持ちよくなっていくのだった。
(9)ニコール・キッドマン
『イノセント・ガーデン』もよかったが、女優魂を感じさせたのは『ペーパーボーイ 真夏の引力』のビッチ役のほう。
キャリアウーマンもお姫様もアバズレも演じられる器用なひとだが、いちばん輝くのはアバズレ・・・って、ニコールさん、これあくまでも「褒めことば」だからね!
(10)クリストフ・ヴァルツ
QTの傑作『ジャンゴ』で怪演し、2度目のオスカー助演男優賞受賞。
この俳優が居なければ、あるいはQTは『イングロリアス・バスターズ』(2009)のナチス親衛隊大佐も、『ジャンゴ』の賞金稼ぎも、ハーベイ・カイテルに演じさせたかもしれない。
そのくらい大事なキャラクターをヴァルツは、「簡単そうに」演じているように見える。そこがすごい。
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明日のコラムは・・・
『神々、しい。』