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からっ風野郎

いまの住処に越してきて数ヶ月後、エアコンを取り付けた。

業者のおじさん曰く「両方の窓を開けてりゃ、かなり涼しいねぇ。エアコン必要ないんじゃ?」。

たしかにそうなんだが、自分は基本、昼夜逆転の生活をしており。
しかも隣りは小学校だ、夏はプール教室があり、先生は拡声器を使って喋るし・・・って、まぁそれらすべてがイイワケだ、日本で最も暑い地域―館林―に生まれた割には暑さには弱い、だからエアコンは必要なんだべさ。

現時点(7.23、16時)では、エアコンはつけていない。
風通しがよく、とっても心地いい。

風。
そして群馬といえば、からっ風である。

しかし館林は東京寄りのため、山からは遠く、よく「からっ風だよね」と他県のひとにいわれるけど、「えぇ、まぁ…」という中途半端な返ししか出来ない。

からっ風を受けたことが、いちども・・・ってことはないかな、しかしほとんど受けたことがないため、よく分からないのである。

映画小僧にとっての「からっ風」とは、上州名物ではなく、三島が主演した珍作『からっ風野郎』(60)のほうだよと。

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というわけできょうは、映画のなかで描かれた「印象的な風」10傑を展開してみたい。


(1)『ミラーズ・クロッシング』(90…トップ画像)

風に舞う帽子は、もはや語り草か。

サウンドトラックとして、ところどころのシーンに「風の音」が紛れ込んでいるところに注目。

(2)『羅生門』(50)

あの風さえ吹かなければ・・・。

(3)『恐怖の報酬』(53)

爆風のあとに、爆発音―核爆発の恐怖を、端的に表現している。

(4)『風立ちぬ』(2013)

沢山のひとがカバーしているが、あややのバージョンで。




(5)『用心棒』(61)

ゴーストタウンと化した宿場に、強風。

(6)『アメリカン・ビューティー』(99)

風に舞うビニール袋。




(7)『ヘイトフルエイト』(2015)

猛吹雪が、このクセモノたちを呼び寄せた。

(8)『台風クラブ』(85)

10代の不安定さを台風の上陸とからめて出色。

相米監督の、最高傑作かと。

(9)『八月の狂詩曲』(91)

もちろん、突風の吹くラストシーン。

あらためて黒澤は、「悪天候描写の天才」だと思った。

(10)『フェイス/オフ』(97)

アクションの様式美を追究するジョン・ウーの映画では、風になびくコートでさえ美しい。

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明日のコラムは・・・

『いつかギラギラする日』

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