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Channel: Cape Fear、in JAPAN
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死にゆくものへの祈り

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ひとを殺したことは、ない。

当たり前じゃんか、
殺していたら、いま刑務所に居るか逃亡しているか、あるいは遺棄したことを隠し、ひっそりと暮らすかしているはずで。

「よいこと」とはいわないよ、
いわないが、ドラッグや窃盗であれば、まぁ程度にもよるが「やりなおし」が出来る。
というか、そういう世の中であってほしい。
繰り返す、程度にもよるけれど。

けれども「ひとごろし」と「強姦」だけは、自分の倫理のなかで「赦し」という概念? はない。

これやったら、おしまいだろうと。
これやって生きていられるというのは、どうしたもんだろうかと。

しかし映画の殺人シーンで、ある種の快楽を覚えるときがある。

そのキャラクターが極悪人だから、そもそも映画は映画なのだから、それは別?

別っちゃあ別だが、その昔、自分がまだ鼻タレ小僧だったころ、「現実の倫理」と「映画のなかの倫理」、そのちがいというもの―に悩んだことがある。

繊細だったんだよ、こう見えて? も。


殺して、めでたしめでたし・・・という映画もあれば、
殺したことに対する絶望と後悔を描く映画もある。

自分の専門? は後者だが、ひとが沢山死ぬ映画だったとしても、ひとりひとりの死に、ひとりひとりのドラマを感じさせるような殺しかたを心がけたい、そういうものを創りたい、、、なんて思う。

「ひと」と書いたが、それがバケモノであっても同様。
まぁ、そんな風な描写を大事にしていたら、90分に収まる映画も150分くらいになってしまうと思うが。

以前のコラムでは、「映画の死にざま」を特集した。
今宵は「映画のひとごろし」、つまり加害者に焦点を当ててみよう。

決め台詞でも決めのポーズでも、なんでもいい。
印象に残る「ひとごろし、その直前、その最中、あるいはその直後」の10傑を、喰らってみやがれ!!


(1)『用心棒』(61)

ことばよりも、映像で。

これは、三十郎が「何人殺したか」を、ご丁寧にもカウントしてくれている動画。




(2)『カリートの道』(93)

裏切ったショーン・ペンに対し、その友人アル・パチーノは「弾を抜き取った銃」を渡す。

その数分後―来襲した暗殺者に向かって、ペンは銃を構えるが・・・。

これはつまり、間接的な殺人である。

(3)『アウトレイジ』(2010)

様々な殺しかたを「楽しむ」映画なので、ひとつに絞れない。

(4)『ダイハード』(88)

発砲後、銃口から発する煙を吹き、「あばよ、ハンス」というマクレーン。

前時代的なはずなのに、すごく格好いい。

(5)『アマデウス』(84)

銃もナイフも使わず、精神を痛めつけてモーツァルトを殺そうとするサリエリ。

なんとも回りくどいが、やっとのことで死に至らしめたとき、サリエリに達成感はあったのだろうか。

(6)『ターミネーター2』(91)

スペイン語で・・・「hasta la vista、baby」。

日本語訳で、「地獄で会おうぜ、ベイビー」だった。

(7)『殺しのドレス』(80)

男が女装してナイフを持ち、エレベーターで待ち伏せ。

こえぇよ。

(8)『ダーティハリー』(71)

外すわけにはいかないだろう、「Go ahead、Make my day」。

(9)『カルネ』(91)

狂気、口内にナイフ。

このリストのなかで、いちばんイヤだなぁと思う殺人。

(10)『グッドフェローズ』(90…トップ画像)

靴磨きの過去を馬鹿にされたので、もうボコボコにしてやったい笑

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

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明日のコラムは・・・

『あなたが、あたしにくれたもの。』

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