Quantcast
Channel: Cape Fear、in JAPAN
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4285

初体験 リッジモント・ハイ(170)

$
0
0
『薔薇の名前』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』というタイトルの作品があるけれども、

欠点といったらいいのか弱点というべきか、花の名前を、なかなか覚えられない。

モノカキとして、知らなくていいことなんか「ひとつも」ないはずなのだが。
同姓に、牧野富太郎という植物学者だって居るのにね。



バラくらいは分かるよ。
チューリップもひまわりも分かる。
一時期、サイトのURLにしていたからマリーゴールドも見分けがつく? し、
『コインロッカーベイビーズ』が好きなのでアネモネとか、
『それから』に度々登場する百合も好きだ。



でもたぶん、挙げていくと20くらいで止まる。


見ていてキレイだな、とは思うんだ。
思うんだけれど、この花の名前はなんていうのだろう・・・という疑問にまで発展していかないっていうか。

これが女子であれば、なんとかして名前を聞き出そうと頑張るのだけどな!!

まぁ仕方ない、得手不得手というものがあるのだから。

だから―と結論づけていいのか、家のなかを見回してみても「花、らしきもの」は見当たらない。
花瓶だってない。
(一時期、観葉植物はあったのだが)

それでも花を買うことはある。
もちろん自分用にではなく、贈る用に。
そういう男は多いはずで、数えてみたら切りがないくらいに買っていることが判明した。

ふつうの? 女子よりも、あるいは花屋さんに行く機会は多いかもしれない。
安易といえば安易だが、しょっちゅう花を贈っているので。

気が多いのではなく、花を贈りたくなる素敵な女子が多いってことでしょう、たぶん。


そんなわけで今回の初体験テーマは、「初めて花を贈った日」でいってみよう。
(母の日のカーネーションは除く)


まずは、映画のなかに登場する「印象的な花」について。

トップ画像の『街の灯』(31)や『ひまわり』(70)は、ほとんど語り草の領域だろう。

たとえばベッツィに受け取ってもらえなかった花が寂しい『タクシードライバー』(76)。
たとえば登場人物に花の名前が冠されている『マグノリア』(99)。
花束のボックス(??)から銃が飛び出すのは、『狼たちの午後』(75)と『ターミネーター2』(91)。

『天国と地獄』(63)では、山崎努がヤクの売人に会う目印として、それこそカーネーションを買っていた。

戸倉警部「おい、すぐに誰かを花屋に行かせろ」
刑事1「生憎、花屋に行くようなツラをしたヤツはひとりも居ません」

『3-4X10月』(90)に出てくる極楽鳥は、この映画で名前を知った。



まぁつまり、インパクトのあるビジュアルや名前であれば、自分だって覚えられますよ、、、と。


今でこそ緊張もせずに花屋に入り、自分のセンスで花を選び、ドキドキもせず「ごく自然に」花を贈れる男になったが、ニキビ面がキッタネー20代のころは、それはもう緊張したものですよ。

花屋に行くより、風俗店に行くほうがラクっていうね。
並べて語ったら、怒られそうだけれど。

そんな自分が初めて、惚れた女子に花を贈ったのは21歳の秋だった―。


つづく。


※花びらが開く瞬間を捉えていく、スコセッシ映画史上で最も甘美なオープニング映像・・・『エイジ・オブ・イノセンス』より

担当は、ヒッチコック映画で有名なソール・バス。




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(171)』

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4285

Trending Articles