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黄金週間10傑シリーズ:(8)映画の尻

いわゆるキラキラネームに感心することは少ないが、当て字そのものには「なるほど! 巧いな!」と脱帽することが「しばしば」ある。

たとえば青木真也という格闘家が居る。

ものすごく「極め」が強いことは誰もが認めるところなのに、人間性に「難、あり。」というか。
1年間かけて積み上げてきた実績と信頼を、大晦日の「たった1日」で「ぶち壊す」傾向にある。

これ以上やれば「骨が折れる」ことを分かったうえで、骨を折ってしまう。

とか。

その相手に対し、ファックポーズを取ってしまう。

とか。

キックボクシングルールがイヤだからと、いわゆる「かけ逃げ」をして時間を稼ぐ。

とか。


雑誌社は、そんな青木を「青鬼」と評した。

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当時、ライバル社のライターをしていた自分は「巧い!」と思ったと同時に、「やられた! くやしい!!」とも思った。

つまりは、そういうことである。


AVのタイトルに秀逸なものが多いことは、すべての男子が認めるところだろう。

自分がとくに感心したのは、「女の尻」と書いて「女尻(めじり)」と読ませたところ。

絶妙である。

このネーミングを考えついた時点で、ベストセラー決定!! みたいな。


そんなわけで。
黄金週間、映画の10傑シリーズ後半戦、きょうは「映画における、印象的な尻」でいってみよう。


※テーマ的に、下品な内容になってしまうことをお詫びします(いつもだよ!!)


(1)『トレインスポッティング』(96…トップ画像)

便器で絶叫、ユアン・マクレガー!!

(2)『白いドレスの女』(81)

キャスリーン・ターナーが、怖いおばさんではなく、まだセクシーな姉御だったころの映画。

正面より、後ろ姿、とくにお尻のあたりが官能的だった。

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(3)『カンゾー先生』(98)

ぜんぜん走っているように見えない柄本明を救ったのは、脱ぎっぷりのいい麻生久美子である。

(4)『悪人』(2010)

後ろから、(妻夫木くんに)犯されるように交わった深津ちゃん。

(5)『クラッシュ』(96)

ロザンナの「尻から脚にかけて」の特殊な感じ―「世も末」映画の代表格ではあるものの、一部愛好者が居ることは「なんとなく」頷ける。

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(6)『シコふんじゃった。』(91)

廻しも似合うモックン・・・ではなく、ここでは「下痢気味の」竹中直人をピックアップ。

(7)『ジャッキー・ブラウン』(97)

ブリジッド・フォンダは胸よりも尻に自信があるようで、いくつかの作品で美尻を披露してくれている。

(8)『ムカデ人間』(2009)

Aさんの肛門と、Bさんの口を連結させようとするマッド・ドクター。

(9)『存在の耐えられない軽さ』(88)

デイ=ルイス様に口説かれれば、レナ・オリンだって四つん這いになる。

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(10)『クローサー』(2004)

優等生の印象が強いナタリー・ポートマンが、大熱演。

個人的には、『ブラック・スワン』(2010)よりこっちだ。




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明日のコラムは・・・

『黄金週間10傑シリーズ:(9)映画の陰部』

黄金週間10傑シリーズ:(9)映画の陰部

特別企画も佳境なので、自分色全開で・・・ということは、「映画における印象的な陰部」を取り上げないわけにはいかないだろう。

反応が少なくともやりますよ、だって自分のブログなんだもの。


映画で陰部・性器を表現することは、とくに日本では「ひじょうに」難儀である。

昔よりはソフトになったとはいえ、どうしたってボカシがついてしまうので。

「そんなことされるんだったら、俺自身がボカシをつけてやる」と、陰部の映った映像に、アニメーションでニワトリをかぶせた「怒れる」外国の監督さんが居たと記憶する。

そんな日本文化によって育まれた? 習性だろうか、自分のだけは見慣れているはずの日本人は、映画のなかで露骨に陰部が映し出されると「ぎょっ!!」としてしまう。

繰り返す、自分のだけは見慣れているはずなのに。
そこまで、自分のものと変わらないはずなのに。

当然といえば当然、不思議といえば不思議なリアクションだなぁと思う。


(1)『鉄男』(89)

身も蓋もないが、いわゆるチンコドリル。

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全編をとおして、いちばんのインパクトだった。

(2)『愛のコリーダ』(76…トップ画像)

吉蔵と定のスキャンダラスな事件を、神話にまで高めている。

映画って、こういうことが出来るのか!! と驚いた少年時代だった。

(3)『バベル』(2006)

見せたがり症候群を患う、菊地凛子。

シャロン・ストーンのそれも印象的だが、凛子ちゃんも頑張った。

(4)『愛の嵐』(73)

これは日本のボカシによって、かえって印象的になってしまったケース。

全裸のキャラクターがワンサカ出てくるので、ぼかしも沢山!!

(5)『ブギーナイツ』(97)

誰にだって、ひとつくらいの「取り柄」があるっていうこと。

梅宮辰夫の兄貴も、歌っていたしね。




(6)『オルランド』(92)

簡単にいえば、両性具有の物語なのだった。

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主演のティルダ・スウィントンは、中性的な雰囲気が抜群。

(7)『時計じかけのオレンジ』(71)

そういえば堀江くんは、自分のちんちんを象ったオブジェを創ったそうだ。

金持ちはなにをやってもいいのだろうが、センスはないと思う。

(8)『ブリキの太鼓』(79)

ガキのころにグロテスクなもの・行為を見過ぎてしまったために、オスカル少年は成長することを拒否したのだ。

(9)『ミッドナイト・エクスプレス』(78)

投獄された主人公は、面会に来た恋人の前で、自慰を始める。

(10)『シリアル・ママ』(94)

凛子ちゃんと好対照だが、これはこれで、やっぱり「見せたがり症候群」なのだ。

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明日のコラムは・・・

『黄金週間10傑シリーズ:(10)映画の耳』

黄金週間10傑シリーズ:(10)映画の耳

マイク・タイソンは、ホリーフィールドの耳を噛んだ。
桜庭和志は、試合中に耳が千切れ(!)た。

そして唐突だが、エッチにおける「耳の愛撫」って意外と効力を発揮する。

・・・そんな、耳という部位は奇妙である。

まず、そのフォルムが面白いし。

うんちのことを「クソ」という若い女子は「ほとんど居ない」のに、耳クソは「耳クソ」っていってしまうところも面白いし。


自分は柔道ベースの似非格闘家を自称しているが、いわゆる柔道耳(カリフラワー状態)ではない。

寝技が得意なのにね。

あれの原因としては、「畳やマットに擦れる→傷が出来て雑菌にやられる」ため―という説が有力らしいが、ほんとうのところは分からない。

福耳と評されることが多いのだけれど、そんなことよりも、異様なほどの柔道耳を作って「すごいね!」といわれたかった。
しかし、いわれたいからってイマサラ「耳を畳に擦りつけてみる」のも違うなぁ、、、と思って。


そんなわけで黄金週間の特別企画、最終回は「映画における、印象的な耳」の10傑でいってみたい。

このテーマはじつは、過去にも取り上げたことがあった。

首位だけは不動、あとはけっこう変動している・・・ということは、1位の映画は「そーとー」なインパクトがあったんだと思う。


(1)『レザボア・ドッグス』(92)

ミスター・ブラウンによる、耳切りダンス。

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(2)『ガンモ』(97…トップ画像)

ハーモニー・コリンを有名にした前衛映画だが、一部では「壊せば新しいってものではない」という批判も聞かれた。

自分は、好きだったけど。

(3)『ブルーベルベッド』(86)

草むらに落ちていた耳は、向こう側の世界への入り口だった。

(4)『ツイン・ピークス:ローラ・パーマー最期の7日間』(92)

リンチの映画を連続で。

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こちらはリンチ自身が演じた、耳の遠いFBI上司。

(5)『フィールド・オブ・ドリームス』(89)

天からの? 声なのに、耳をすまさなければ聞こえないくらいのボリュームだった。

(6)『善き人のためのソナタ』(2006)

監視・盗聴の任務に就く国家保安省の主人公。

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盗聴を扱った映画には傑作が多いが、その代表として本作を選出。

(7)『フェイス/オフ』(97)

激しい銃撃戦。

その銃声を聞かせないため、子どもに音楽を聞かせる。

流れている曲は・・・




(8)『インファナル・アフェア』(2002)

モールス信号を解読し、犯人を追い詰めようとする刑事。

このシーンこそ、本作のハイライトだろう。

(9)『バートン・フィンク』(91)

隣人の笑い声? が気になって、原稿が書けない劇作家。

しまいには、壁を耳につけ・・・。

(10)『ザ・トライブ』(2014)

出演者全員が聴覚障害者という、かなり攻めているウクライナ産の傑作映画。

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明日のコラムは・・・

『俳優別10傑 海外「さ行」篇(2)』

俳優別10傑 海外「さ行」篇(2)

~シルベスター・スタローンのキャリア10傑~

今年中に古希を迎えるスライこと、スタローン。

もうひとついえば、ほとんどの映画ファン・映画関係者が、今年中にオスカー俳優になると思っていた。

かなり残念だが、映画賞とは無縁に生きる肉体派俳優、、、という肩書きも悪くない―と書けば、意地悪なひとは「最低演技賞は取っているじゃないか」と突っ込むことだろう。

たしかにそうだが、そうしたキャリアを含めて、格好いいひとである。

女子より男子の支持を集めがちなのは、シュワ氏と比べると不器用であり、他ジャンルへの挑戦で躓いたキャリアゆえだろう。

そう、そんな不器用さがいいんだ。
いくつになっても、結局は自分の身体が武器となる。

それしかない。

『ロッキー』(76)には、こんな台詞がある。

「親父にいわれたんだ。お前は頭が悪いから、身体を使う仕事に就けって」

実際に、そういわれたのではないだろうか―と思うほどに、リアルに響いたんだよな。

少なくともこの台詞は、同じようなキャリアを築いてきた「かに見える」シュワ氏には書けない、スライだからこそ書けたのではないか・・・そんな風に解釈する、映画小僧なのであった。


(1)『ロッキー2』(79)

シリーズのなかで、いちばん好き。

ロッキーが勝つからではなく、ニワトリを駆使したトレーニングがあるから、そして、エイドリアンが難産で苦しむから。である。

(2)『コップランド』(97)

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デ・ニーロ、カイテル、リオッタ。

いわゆる演技派に囲まれて孤軍奮闘、地味なキャラクターを懸命に演じていて素晴らしい。

(3)『オーバー・ザ・トップ』(87)

腕相撲を主題として、こんなに熱い映画が出来るとは。

主題歌も名曲、
このPVではラストに、サミー・ヘイガーVSスライの腕相撲対決が用意されている。




(4)『ロック・アップ』(89)

刑務所モノのなかで、特別優れているとも思わないが、それぞれの役者が、それぞれの持ち味を存分に発揮していて見応え充分。

サザーランド、サイズモア、そしてもちろんスライ。

みんな、いい。

(5)『ランボー』(82)

ロッキーの数十倍、可哀相なキャラクターだなぁ。

シリーズ2作目、3作目あたりは、トラウトマン大佐こそ戦犯だと思ったが笑

(6)『ロッキー』(76)

試合そのものよりも、エイドリアンとの「小さな恋のゆくえ」が気になってしまうんだ。

(7)『クリフハンガー』(93)

レニー・ハーリン監督は、どこに行ったのだろう。

ハリウッド!! 的な「こけおどし」演出、嫌いじゃなかったのだが。

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(8)『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)

まさかこのひとのことを、いぶし銀と評することになるとは思っていなかった。

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(9)『デス・レース2000年』(75)

じつはスライもまた、ロジャー・コーマン門下生だった。

そういう意味では、出発点はデ・ニーロと一緒。

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(10)『勝利への脱出』(81)

ペレも居るし、マイケル・ケインも居る。
しかも、監督はジョン・ヒューストン。

けれどもいちばん目立つのは、スライなんだ。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(165)』

みっともないオバケ

すごいドラマーと知り合いなんだ。

といっても、シシドカフカちゃん(トップ画像)ではない。

もっといえば、楽器使いですらない。

ものすごい貧乏ゆすりをするひと。

このひとはその癖を自覚している。
しているが、やめない・・・というか、たぶんやめられないのだろう。

それが、癖というものだから。

このひとがすごいのは、どんな状況でもドラマーになってしまうところ。

片足だったらドラマーなんて呼ばないよ。
そう、両足ガタガタやっているんだ。

そこそこ長い付き合いなのだが、先輩後輩の関係なので、はっきり注意したことはない。

「やんわり」であれば、いったことがある。
行為そのものではなく、その恥ずかしいネーミングについて。

「貧乏ゆすりって、ねぇ・・・」と。

そのことについては返さず、彼は澄ました顔で「じつは身体にいいらしい」と答えた。

それが本当だとしても、だ。
貧乏ゆすりを見てイライラしてくるひとも居るわけでね、あんまり上等な? 癖とはいえない。

自分はイライラしないが、先日、このひとが「地に足がついていない状態」で貧乏ゆすりをやってのけたので、さすがに驚いた。

背が高めのテーブルに飛び乗って腰掛け、足がぶらんとなっている状態。

女子が前後にぶらんぶらんやっているのであれば可愛いが、いつもの調子でガタガタし始めたときは、思わず引っ叩きそうになったよ笑


一昨日は、「舌打ち」じいさんに会った。

これまた、度を越した癖の持ち主である。

たいしたことではないのに、すぐに「ちっ!!」とやる。

冗談ではなく、60分のあいだに20回くらいやっていた。

癖だから、たぶん本人にとっても「たいしたことではない」のだと思う。

だとすれば、「たいしたこと」であったときは、どんな感じになるのか。


連続舌打ち?

音のでかい舌打ち?

あるいは、舌打ちではない「なにか」?


家庭持ち。
家ではどうなのか知らないが、この調子だと同じだと思う。

聞いているほうがストレスを抱え込みそうなので、奥さんや子どもを気の毒に思った。


自分だって、他者をイライラさせるであろう癖や習性があると思う。

そもそもが喫煙者だから嫌われるご時世だし、
どんな会話をしてたとしても、最終的にはエロで落とすから嫌いなひとは大嫌いだろうし。

まぁ癖というよりは、人間性かな。

一般的に嫌がられる傾向にある、「くちゃくちゃ音を立てながら食べる」とかいうのも、ない。

貧乏ゆすりも「くちゃくちゃ」も、ガキのころ、父親や母親から「みっともないことだから、そういうことはしないように」と注意を受けていた。

受けていた―ということは、「くちゃくちゃ」やっていたりしたのだろうか?

・・・・・。

そんな記憶は、ないなぁ。

まぁでも、そうやって注意されることによって「みっともないこと」と認識するようになったんだ、ありがたいことである。


※映画『恋しくて』のオープニング。
メアリー・スチュアート・マスターソンのドラムテクニック、なかなかだと思う。




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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(165)』

シネマしりとり「薀蓄篇」(165)

てぃーんえい「じゃー」→「じゃー」なりすと(ジャーナリスト)

黄金週間中に、ひとにいちばん薦めていた映画は『スポットライト 世紀のスクープ』。

社会性と娯楽性を兼ね備えており、どちらを重んじる映画好きからも「ある一定の評価」を得られるだろうと思ったから。

オスカー受賞は伊達じゃないが、きのうのニュースで、この映画が予告編のナンバーワンにも選出されたと報じられていた。

※こちらは、日本版の予告編





ある意味で国家よりも手強そうなカトリック教会の闇を暴く、新聞記者たちの物語。

ネット社会に移行した21世紀でさえも、(アンケートによると)ネットよりも新聞を信用するひとが多いという。

18~20歳のころに新聞配達で、30歳のころに毎日新聞のデータベース作成で喰っていた自分は、ただただうれしい。

速報性ではネットに勝てっこないのに、いざというときの資料は新聞とする-その理由は様々だろうけれど、いちばん大きいのは「有料である」ということだろう。

嘘なんか、載せられない。
(東スポは、別よ笑)


自分は主に雑誌の原稿料で喰っているが、新聞記者と知り合う機会は多い。

彼ら彼女らが「なんとなく」エリート意識を持っているのは、しょうがないことだと思う。

そんなひとばかりではない、、、と断ったうえで書くが、「ふん! 三流雑誌のライターごときが」みたいな態度を取られることも「しばしば」だもの。

実際、モノカキはモノカキでも、新聞と雑誌では大きく印象が異なる。

新聞は、専門のこと以外は書かない。
雑誌は、なんでもかんでも書く。

そんなこともないのだけれど、そういう風に思われているところがあるし。
(前田あっちゃんが熱演している『毒島ゆり子のせきらら日記』。面白いが、番記者という設定だけは、??? と思っちゃうな)


映画におけるジャーナリストで最も有名なのは、おそらく『大統領の陰謀』(76)のボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)と、カール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)だろう。

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ニクソンを辞任に追い込んだ、スーパーヒーローである。

この精神を受け継いだのが『スポットライト』のチームだと思うが、こういう「大きなうねり」が起こるのは稀で、基本的には小さな事実を積み上げていく、ひじょうに地味な作業が毎日つづく仕事なんだ。

だから彼ら彼女らは格好いいけれど、親近感は抱けない。

そこで、『天国と地獄』(63)の記者たちを挙げておきたい。

警察発表を記事にする、主役になることはない「冴えない」記者の面々。

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だが観たものはきっと、彼らの「人情」に打たれ、世の中ってこうあるべきだ! と強く思うことでしょう。

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戸倉警部「権藤さんはその後、常務の地位を解任され、工場担当の仕事からも外されたことをご存知ですか」

記者1「へー、ひどいもんだねぇ。世論なんか、なんとも思ってないんだな」

記者2「でもうまいなぁ、まったく。抑えた記事の穴埋めに、ナショナルシューズを叩こうっていうんでしょ」

戸倉警部「いや(苦笑)」

記者1「しょうがねぇ、盛大に叩くか!」

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・・・・・いやぁ、熱くなりますなぁ!!


あすのしりとりは・・・
じゃーなりす「と」→「と」にーもんたな。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(166)』

シネマしりとり「薀蓄篇」(166)

じゃーなりす「と」→「と」きをかけるしょうじょ(時をかける少女)

好きな日本の小説家を挙げていくと・・・
筒井康隆は、8番目くらいにくる。

すべての作品を読んでいるわけではないけれど、個人的な3傑を挙げると・・・

『大いなる助走』
『家族八景』
『虚人たち』

・・・になるだろうか。

とくに文芸賞の内幕をブラックユーモアたっぷりに描いた『大いなる助走』は、かつてシナリオのコンクールに応募をつづけた身として、「あるあるネタ」が多いし、ラストは痛快だし、何遍も読み返したものである。


代表作のひとつは、まちがいなく『時をかける少女』だが、読むタイミングが悪かったのか、あまりピンとこなかった。
(でもタイトルは抜群のセンスだと思う。これ以外、考えられないし!)


中学3年のヒロインが時間旅行(タイムリープ)を繰り広げる、SF青春物語。

当然、原田知世が主演し、大林宣彦が監督した映画版(83)も観ている。

もっといえば、ほとんど話題にならなかった、中本奈奈が主演したバージョン(97)も観ている。
可哀相なくらい「なかったこと」にされているが、ナレーション担当は原田知世なんだよね。

さて原田・大林版のファンも多いと思われるが、大林監督とは相性が悪く、この映画もあんまりピンときていない。
(『転校生』(82)と『ふたり』(91)は好きだけど)




原田知世がどうにも野暮ったく、なんだかイライラしてしまうのだ。
そして、敢えて安っぽくしているであろう特撮シーンが気に入らなかったのだ。


ところで最近の原田知世(トップ画像)はどうしたことだろう。

とっても素敵じゃないか。

自分は若いアイドルが好きなはずなのだけれども、このひととキョンキョンに関しては、若いころより現在のほうが「ずっと」いい。


ただこの小説が少年少女のハートを鷲掴みにするのはたしかなようで、さらにいえば映像化に最も適した筒井作品であることを証明するかのように、2006年にはアニメーション版も制作された。
(ナンノさん、内田有紀によるテレビドラマ版も多数あり)

ポスト宮崎駿と称される細田守が注目されるきっかけにもなった本作は、2006年を舞台とした続編という形を取っている。

原作、そして80年代の実写版に乗れなかった自分だが、この映画には「おおいに」感心した。

次世代の登場人物たちが繰り広げる物語―『GONINサーガ』(2015)もそうであったが、この設定が嘘っぽくならないように練られていて、巧いな、しかも面白いし!! と身を乗り出して観てしまった。

事実、小規模上映からスタートした本作は口コミにより徐々に拡大上映されていき、ロングラン興行を記録することになる。

もういちど、細田監督の才能を―と思って2度目に観にいったとき、テアトル新宿は満員御礼で、異様に盛り上がっていたことが記憶に残っている。


配給の関係により、細田監督による『時をかける少女』と次作『サマーウォーズ』(2009)は、しょっちゅう日テレさんが放送してくれるのだけれども、この際だから「時かけフェスティバル」として、実写を含めた色んなバージョンを一気に放送してくれないかしら?

そこそこの視聴率を期待出来るのでは?






次回のしりとりは・・・
ときをかけるしょう「じょ」→「じょ」ーず。

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明日のコラムは・・・

『土浦遠征』

土浦に潜伏

観光ではなく、仕事のためにあちこち飛び回っている。

国内は東京と神奈川が中心で、頑張ればチャリで行ける距離。

海外は、主に格闘技先進国―ブラジル、オランダ、ロシア、タイ、北米のいくつか―であり、いずれにしても短い時間でチャチャチャと済ませる必要があるため、ご当地グルメで舌鼓、、、というわけにはいかない。

そんな自分に、珍しい依頼が舞い込んできた。

内容は守秘義務があるため明かせないのだが、茨城は土浦の「ある場所」に、6月から5週間ほど住み込み/密着取材をしてほしいというのだ。
(場所を明かしている時点で、潜伏というタイトルはおかしいけどね)

おぉ。

海のない群馬県に生まれた自分は、ガキのころ、よく父親に「海に連れてって!」とせがんだ。
そうして、父親はきまって茨城に連れて行ってくれた。

だから北関東/南関東のちがいはあれど、茨城は千葉などに比べると親しみがある。

ガキのころから「いばらぎ」ではなく、ちゃんと「いばらき」といっていたし!!

それに土浦の隣は、霞ヶ浦(トップ画像)じゃないか。

なにをするっていうわけもないが、歩いて行ける距離に、こんな美しい湖があるんだもの断る馬鹿は居ないでしょう。


というわけで。
まだイエスともノーとも答えてなかったけど、編集長もここ読んでいるから、はい喜んで!! と記しておこう。


ゆえに、6月~7月の本ブログは、ひょっとしたら不定期連載か、あるいは「超」短文投稿になるかもしれません。

ん?

うるさくなくて、ちょうどいい??


うるせー!!


※土浦出身の芸能人といえば・・・




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(172)』

初体験 リッジモント・ハイ(172)

ずいぶんと前の真夏の衆院選、選挙当日の話である。

団地を出てすぐの中学校が投票所になっているので、朝起きると飯も喰わずに投票に出かけた。

この年の夏も酷暑で、Tシャツとハーフパンツで出かけたのに、それにまだ8時というのに、ギラギラしていて汗びっしょりになった。

校門に、出口調査の女の子が立っている。

そう、女性と表現するには若過ぎる、たぶん20歳は過ぎているのだろうが「見た目は17歳くらい」の女の子が汗を拭きながら有権者に声をかけていた。

ものすごく可愛い。

こんな、町田市の端っこの、イナカッペーしか居ないところで出口調査なんて。
まさに、掃き溜めに鶴であった。

久我美子を、現代的にした感じ。

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投票を終え、自分は「声をかけられる気」満々で、タイミングをあわせてから校門を通った。

「―すいません、お時間ありますか」
「(大声)ありますとも!!」

彼女は、ちょっと引いちゃった。

質問を終え「ありがとうございました」と礼をする彼女に、

「何時までやるんですか」
「えっ、お昼過ぎまでと聞いています」
「あっ、投票締め切りまでやるわけじゃないのね?」
「いえ、また場所を移動するんです」
「移動すんの!? こんな暑いのに大変だね」
「いえいえ・・・」

「頑張ってね」といって、その場を去る。

団地に戻る道中で、あぁもっとインパクト残したかったな、名前くらい聞けばよかったバカヤロウ、でも不愉快に思われるかなぁ、、、などと考えた。

シャワーを浴び、新聞を読み、飯を喰う。

・・・・・ダメだ、彼女のことが忘れられない。

時計を見ると、まだ11時。
彼女は居るはずだ。

コンビニに行き、「ガリガリ君」を買う。

ハーゲンダッツにしようかとも思ったが、あんまり高過ぎると引かれると思って。

投票所までダッシュし、「暑いでしょう、よかったら食べて」とアイスを渡す。

「えっ」
「非常識かも、、、って思ったんだけど、休憩くらい取れるんでしょ」
「えぇ、まぁ」
「じゃあ休憩してください。自分が指示するのも妙だけど」

・・・・・。

「分かりました、(笑顔)ありがたくいただきます」

よっしゃ!!


「移動先は、遠いの?」
「(アイスを食べながら)いえ、すぐ近くです」
「そこを、締め切りまで?」
「いえ、17時に担当のひとが回収に来て、それで終了です」

「・・・イヤならイヤって、いってくださいね、はっきりと」
「えっ」
「今晩、うちの団地で夏祭りがあるのね。よかったら、一緒に行きません?」
「えっ」
「はっきりいうと、ナンパです」
「えっ」
「・・・イヤならイヤって、いってくださいね、はっきりと。こっちは悲しいけどね」
「・・・」
「こっちは悲しいけど」
「・・・」
「分かった。いま答えなくていいよ、ここから見える、あの団地ね。自分、ウロウロしているから、よかったら来てください」
「あ、あ・・・」
「(笑う)いいよ、来ても来なくても。こっちは悲しいけどね」
「(苦笑)」
「待ってるからね」


夕刻―。

祭り開始前から、外をウロウロと。

17時、祭り開始。

17時30分、ビール3杯目。

18時、桜美林高校の子たちによる「チアダンス」のパフォーマンス。

18時30分、ビール5杯目。

19時、高ヶ坂小学校の子たちによる「ソーラン節」のパフォーマンス。


・・・・・むぅ。

さすがに、来ないか。

・・・と思ったらば、居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た居た!!


マジか!?

イッツ、ミラクル!!

彼女は恥ずかしそうに、少しだけ微笑んでいた。


「なんで来てくれたの?」
「いえ、アイスのお礼を、、、と思って」


うん、なんでも試してみるもんだね!!


それから60分ほど、べつに中身のある話を展開したわけではないが、とっても素敵なヒトトキを過ごしたのである。


結論。
(バットは)振らなきゃ、始まらないということ。


前置きが長くなったが・・・
そんなわけで今回の初体験シリーズは、初めてのナンパ・・・ではなく、「初めての選挙」でいってみる。


字数が尽きた? ので、またあした。
というか、ここまで話を広げられるようなエピソードが「選挙には、ない」ので、あすは軽~い感じになってしまうが。。。


つづく。


※AKBの選挙については、あす触れるとして・・・
このひとたちも、じつは選挙をやっていた。

トップの大川総裁は「総裁」なわけだしね。
若い江頭ちゃんも居ます。




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明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(173)』

初体験 リッジモント・ハイ(173)

あんまり、というか、ぜんぜん興味がなかったのだが、第4回のAKB総選挙を会場で見ている。

取材ね、取材。

まぁ興味ないとはいっても、ミニスカ女子がワンサカ居るものだから、それはそれで楽しめたよ。

興味がなかったのは、順位。
いやそれ以上に、彼女らのコメントであった。

いっちゃ悪いが所詮は子どもなわけで、大抵の子は涙しながら感謝のことばを発するだけであり、ハッとするような発言は皆無に等しく。

べつに茶化すつもりはないが。
6月の新潟で行われる今年の総選挙も大きな話題になるだろうし、実際にホテルは予約で埋まっているらしいし、大変な経済効果だし、立候補した子たちは本気で青春しているのだろうし。
(開催当日に、ひとりで勝手に総選挙を「でっち上げている」芸人・有吉の『太田プロ総選挙』も、ネット記事になるだろうから注目してみてね)

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自分の希望をいえば、フレッシュレモンちゃん市川美織(トップ画像)が、もうちょっと上位に来てほしいなと。

・・・って、順位気になっているじゃんか!!
(彼女が今年、立候補したのかどうかも知らんのだが)


映画と選挙といえば、まず想起するのは映画史に燦然と輝く『市民ケーン』(41)。

じつは映画を学ぶひと以外の鑑賞割合が「異常に少ない」といわれている作品だが、知事選を戦う主人公が描かれる中盤の緊迫感とか、並のサスペンスを超えていて、やっぱりすごいと思わせてくれる。

オリバー・ストーンの映画としては地味だが、ハートにずっしりとくるのが『ニクソン』(95)。

ケネディとニクソンの選挙演説シーンは迫真性があり、見応え充分。

変り種としては、脚本家のジェームズ三木が映画監督に初挑戦した『善人の条件』(89)。

市長選に立候補した主人公(津川雅彦)は「クリーンな選挙活動」を目標に掲げるも、様々な障壁にぶつかり迷走、やがて崩壊していくさまをブラックユーモアたっぷりに描く。

あまり話題にはならなかったものの、現代日本を皮肉っていて自分は好きだった。


さて。
そんな自分の、公的な選挙初体験は、23歳の秋だったと記憶する。

それ以前の3年間は、完全なる非国民だったわけだ。
実際、当時は市税も納めていなかったし、保険にも加入していなかった。
免許もないから「ちゃんとした」身分証も持っておらず、それでも問題なかったのは、ガキンチョだったからだろうか。

選挙に関して、イイワケが通用するのであれば。

当時住んでいたアパートは町田市と多摩市の境目であり、50m歩くと多摩市だった。
最寄り駅の住所は多摩市で、市民プールは多摩市のを利用。
選挙の投票所も、多摩市のほうが近かったんだ。

町田市のは、というと・・・
徒歩で向かうと、オーバーではなく60分以上を要した。

坂を下って多摩丘陵病院を過ぎ、うねうねした道を通って、川を渡り、日大三高へとつづく「阿呆みたいに長い」坂を上り、

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下り、そうして漸く投票所に辿り着く。

投票券に記された地図を見た途端に、行く気力が失せるというね。

まぁそれも、結局はイイワケである。

きっかけはなんだったのか覚えていない。
こころのどこかで「行かなきゃまずいだろう」みたいなことを思っていたのだと思う。

政治に関してアアダコウダいうほうではないが、いやいや文化や教育に関しては一家言を持っているほうだし。
文化や教育の先にあるものが、政治じゃないかと。

で、当時の愛車であったマウンテンバイクで投票所に向かった。

質のいいチャリのはずだったが、それでも日大三高の坂は厳しかった。

投票所に着いたころには、汗びっしょり。

で、みんないうことだが、選挙そのものは1分未満で終わり「こんなものか…」と。

しかしそれ以降、規模に関係なく投票するようになった。
オトナとしては当たり前のことなんだけれど、いちどクリアすれば「あとは習慣化していく」という点で、日常の様々なことと同じなんだなぁ、、、と。

だから投票率を見て、50%にも満たないことが「けっこう、ある」ことに驚き、投票しないことを決めたひとたちは、政治に幻滅してそう決めたのか、あるいは習慣化されていないだけなのか、どっちなのだろう・・・などと思う。


現在、自分は投票日に予定が入っていないとしても、不在者投票をすることに決めている。

前日に書いたような「出口調査嬢とのかかわり」がなくなってしまうけれど、なんというか特別感があるので。


そんな、妙な考えであったとしても、投票券をムダにしていないだけマシかな、、、とは思うんだ。


おわり。


※AKBでは、このあたりの曲が好きだったな




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明日のコラムは・・・

『デートといえば、焼肉っしょ?』

デートといえば、焼肉っしょ?

ここ数ヶ月のアレヤコレヤを、日記形式で。


某日―。

日本映画『ちはやふる ―下の句―』を鑑賞する。

続編として、原作ありの映画として合格点。

某日―。

日本映画『64 ―ロクヨン―前編』を鑑賞する。

こちらも同じ意味において、合格点。


最近の日本映画の流行といっていい、「前編・後編」公開スタイル。

一部では批判の声も聞かれるが、これはこれで商売としては「あり」だと思うし、そもそも批判するひとは、これらの映画が「ひとつにまとまっていた、としても」劇場に足を運ばなかったりするのだから、批判としては弱い。

さらにいえば、このスタイルは先祖返りともいえる。

昔の『宮本武蔵』や『人間の條件』は、基本が「ひとつでは終わらない」スタイルだったのだから。


某日―。

美女とデート。

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自分だけかもしれないが、デートといえば焼肉なんだ。

口臭や着る服を気にして焼肉は・・・なんていう声もあるにはあるが、相手と親密になることを狙えば、自然と焼肉とかお好み焼きになると思うんだ。

要は、出されたものをそのまま食べるんじゃなくて、火を通したりする過程で、大袈裟にいえば「軽い共同作業」みたいな意味が出てくるじゃない? そこが重要だと思うんでね。

とはいえ今回は、デートというよりお別れの呑み会。

声優をやっている仲良しの女子が東京を去るというので、洒落た焼肉屋さんを予約して、格好つけて臨んだのだが、最終的にはワインにやられて、「いつものとおり」ぐでんぐでんに。

『フォレスト・ガンプ』(94)が好きだというので、オリジナルのバングルを作ってプレゼントした。

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喜んでくれたようで、えがった。

しかし寂しくなるなぁ、自分が放つクドいエロ話に、ここまで付き合ってくれる女子は稀なんだが。


某日―。

なんだか呑んでいる話ばかりだが、とある呑み会を終えて自宅に帰還、気分がよくなったので、ふだんはしない「自撮り」に挑戦。

上の写真では歯がアレだが、いま治療中でね、口を閉じれば、いくぶんマシになるかな・・・と思って笑

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誰も褒めてくれないので自画自賛をし、これをフェイスブックのプロフィール写真にした。





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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(325)光石研』

どこよりも早い、上半期映画の10傑

自分の仕事の、おおいなる役得は「新作映画を劇場公開前に」鑑賞出来ること。

これに尽きる。

そんなわけで。
上半期終了! というには6週間ほど早いが、すでに6月公開作品も「そこそこ」観てしまっている自分による、上半期の映画10傑を展開してみよう。

鑑賞済みの作品数は、計61本。
これだけ観ていれば10傑も展開出来る、
自分ならではの偏った選出ではあるけれど、なにかの参考になれば―。

まずは、下半期でも破られそうにない「圧倒的な」ワーストから。

『テラフォーマーズ』

なにかもがひどかった。

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俳優の熱演が報われないのは、気の毒というほかない。
これは監督の責任でしょう。

それ以上は、いうことなし。


では、10傑の展開です。


(1)『ディストラクション・ベイビーズ』

柳楽優弥、完全復活。

5.21公開・・・のため、多くは語るまい。

ただ、いまのところぶっちぎりのトップ。




(2)『スポットライト 世紀のスクープ』

本年度オスカー受賞作。

王道映画の健在ぶりが、うれしい。

そして来日したレイチェル・マクダアムズに取材出来て、ほんとうにうれしかった。

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(3)『オマールの壁』…トップ画像

生まれてから死ぬまで有事、そんな国に暮らす男の青春。

(4)『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』

何度もいうが、イメージで観ないというのはもったない。

(5)『レヴェナント:蘇えりし者』

レオどうこうではなく、映画を別次元へと導こうとする「戦う」クリエイターたちに感動。

(6)『アイアムアヒーロー』

満員の劇場を見て、制作陣でもないのに涙が出てきた。

「日本映画が…」という評したかたは失礼だろう、純然たるゾンビ映画としてレベルが高いのだ。

(7)『ヘイトフルエイト』

今年のオスカーで最も感動的だったのは、作曲賞におけるモリコーネの涙だった。




(8)『ちはやふる ―上の句―』

適度なCGの効果で、かるた競技のスピード感を巧く表現していた。

これが、映像の力。

(9)『ルーム』

誰もが感情移入出来る物語なので、もう少しヒットしてほしかったが。

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(10)『キャロル』

徹底的に創りこんだ映像世界のなか「なのに」、女性キャラクターふたりの「生の」感情が浮かび上がってくる不思議。


映画の魔力は深過ぎて、「映画に飽きた」なんて考えられない・・・そう思わせてくれる、上半期の10傑でした。

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明日のコラムは・・・

『映画小僧が選出する、下半期マストな映画10本』

映画小僧が選出する、下半期マストな映画10本

きのう早々と上半期の映画について総括をしてしまったので、きょうは来月~年末までに公開されるであろう新作映画で、映画小僧にとってマストであろう10本をセレクトしてみた。

あくまでも「公開されるであろう」だからね、なんらかの事情により延期されるかもしれません。


では、いくぜ!!


※順不同


『エクス・マキナ』(6月公開)

『ザ・ビーチ』の原作者が、映画監督に初挑戦。
A.I.(人工知能)の美女と、彼女? に翻弄されるヒトを描く。

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『沈黙』(全米11月公開)

日本上陸は来年であろうし、いいかげんしつこいが、10ン年待ったスコセッシ念願の企画が、いよいよ登場。


『日本で一番悪い奴ら』(6月公開)

綾野剛が悪徳刑事を大熱演、しているらしい。





『葛城事件』(6月公開…トップ画像)

最低最悪の父親を演じる、三浦友和。


『聲の形』(9月公開)

人気コミックの、アニメーション版。

友人に薦められて読んだが、切なくて参った。

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『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(7月公開)

赤狩りで職を失い、別名で『ローマの休日』を書いた脚本家の物語。


『シン・ゴジラ』(7月公開)

うつ病から脱したと思われるアンノ監督が放つ、新生のゴジラ。





『クリーピー 偽りの隣人』(6月公開)

黒沢清、久しぶりの本格派スリラー。

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『FAKE』(6月公開)

某・佐村河内さんに、ドキュメンタリーの名手・森達也が肉迫。


『永い言い訳』(10月公開)

オリジナル脚本の映画化しか手がけてこなかった西川美和が、自作小説を自ら映画化。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(325)光石研』

にっぽん男優列伝(325)光石研

61年9月26日生まれ、54歳。
福岡出身。

公式プロフィール

先日のEテレの番組でも妻夫木聡くんがいっていたけれど、

無個性も個性のひとつ、何色にでも染まれる―というのは真理で、自分にとって光石研(みついし・けん)さんも、そんな無個性を個性とする俳優さんのひとりです。

とくに2000年代に入ってからの活躍が目覚しく、「名前は知らないけど、顔はよく知っている」というひとも多いのではないでしょうか。

膨大な出演作のなかで3つ選ぶとすれば・・・

最悪な父親を演じた『ヒミズ』(2012)、
最高の同僚を演じた『EUREKA ユリイカ』(2001)、
「やはり」最悪な父親を演じた『共喰い』(2013)・・・になるでしょうか。

そう、最悪も最高も演じられる、無個性な役者馬鹿なのでした。


※いちばん好きなキャラクターは、主人公・役所広司だけには優しい『EUREKA ユリイカ』、、、だけど、敢えてこちらの予告編を




<経歴>

78年―映画『博多っ子純情』のオーディションを受けて主役に大抜擢、現役の高校生として俳優デビューを飾る。

自分が4歳のころですものね、
でも真に注目され始めたのは、ここ10年・・・いやぁ、「つづけてみないと分からない」ことを実証するかのようなキャリアですね!

80年より、『男はつらいよ』のシリーズに4作ほど出演。

『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』(80)
『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』(80)
『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(82)
『男はつらいよ 柴又より愛をこめて』(85)

しかし、4作ともそれぞれ別のキャラクターを演じているところが面白いです。

以下、まずは90年代までの出演作をドドドッと。

『セーラー服と機関銃』(81)、『近頃なぜかチャールストン』(81)、『いとしのラハイナ』(83)、『童貞物語』(86)、『キネマの天地』(86)、
『妖怪ハンター ヒルコ』(91)、『就職戦線異状なし』(91)、『FRIED DRAGON FISH』(93)、『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(93)、『Love Letter』(95)、『Helpless』(96)、『スワロウテイル』(96)、『ピーター・グリーナウェイの枕草子』(96)、『うなぎ』(97)、『四月物語』(98)、『シン・レッド・ライン』(98)、『のど自慢』(99)、『シェイディー・グローヴ』(99)、『あつもの』(99)。

岩井俊二からイマヘイ、そしてテレンス・マリックによる外国映画まで。
じつに多彩です。

そしてここからが、オファーの絶えぬ2000年代へ。

あまりにも数が多いので、年度別でまとめました。
(とくに、2006年がすごい!!)

2000年
『オーディション』『ホワイトアウト』『五条霊戦記 GOJOE』『カオス』『独立少年合唱団』『KOROSHI 殺し』

2001年
『EUREKA ユリイカ』『火垂』『エコエコアザラク』『贅沢な骨』『まぶだち』『ハッシュ!』

2002年
『害虫』『KT』

2003年
『BORDER LINE』『海流から遠く離れて』

2004年
『この世の外へ クラブ進駐軍』『ジャンプ』『風音』『ユダ』『レディ・ジョーカー』

2005年
『パッチギ!』『亡国のイージス』『スクラップ・ヘブン』

2006年
『雨の町』『LIMIT OF LOVE 海猿』『陽気なギャングが地球を回す』『colors』『シュガー&スパイス 風味絶佳』『パビリオン山椒魚』『紀子の食卓』『ありがとう』『無花果の顔』『インビジブル・ウェーブ』

2007年
『それでもボクはやってない』『エクステ』『松ヶ根乱射事件』『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』『怪談』『サッド ヴァケイション』『めがね』

2008年
『歓喜の歌』『奈緒子』『Sweet Rain 死神の精度』『パーク アンド ラブホテル』『DIVE!! ダイブ』『フライング☆ラビッツ』『コドモのコドモ』

2008~2009年
『20世紀少年』シリーズ…『20世紀少年 第1章』『20世紀少年 第2章 最後の希望』『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』

2009年
『感染列島』『おっぱいバレー』『カイジ 人生逆転ゲーム』『なくもんか』『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』

2010年
『カケラ』『ヒーローショー』『悪人』『nude』『十三人の刺客』『ヘヴンズ ストーリー』『マザーウォーター』『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』

2011年
『毎日かあさん』『太平洋の奇跡 ―フォックスと呼ばれた男―』『岳―ガク―』『あぜ道のダンディ』『東京オアシス』『カイジ2 人生奪回ゲーム』

2012年
『ヒミズ』『レンタネコ』『LOVE まさお君が行く!』『アウトレイジ ビヨンド』『ニュータウンの青春』

2013年
『恋する歯車』『脳男』『はじまりのみち』『ガッチャマン』『共喰い』

2014年
『家路』『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』『闇金ウシジマくん Part2』

2015年
『ジョーカー・ゲーム』『天空の蜂』『恋人たち』


・・・・・なんか、濃過ぎてゲボが出そうですわ笑

はっきりいって、光石さんのキャラクターを思い出せない映画もあります。
「とってもいい演技」と「とっても悪い演技」は覚えているほうなので、後者の記憶がないということは、映画の出来不出来に関係なく、光石さんはいつだって最高! ということなのでしょう。

公開が控えている作品に・・・

『夏美のホタル』(6月公開)、『森山中教習所』(7月公開)、『シン・ゴジラ』(7月公開)、『海賊とよばれた男』(12月公開)・・・が、あります。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(326)峰岸徹』

にっぽん男優列伝(326)峰岸徹

43年7月17日生まれ・2008年10月11日死去、享年65歳。
東京出身。

トップ画像は、敢えて、ふざけた感じのにしてみました。
(創り手は、本気だったろうがね!!)

というのも、峰岸徹(みねぎし・とおる)さんを画像検索した場合、そのほとんどに「岡田有希子」の存在が「のしかかって」くるんです。

こんな風に。
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「僕はアニキのつもりだったが、彼女にはそれ以上のプラスアルファがあったのかも知れない」


岡田有希子の自死は、たいへんなショックでした。
怖いもの見たさも手伝って、『フライデー』買いましたもん。

峰岸さんが原因―週刊誌はそんな風に報道したものだから、もし現代だったとしたら、バッシングはゲス川谷くんの比じゃなかったと想像出来ます。

当時は自分も「助平男が!」なんて思ったりしましたが、残されたものの痛みのほうが大きかったはず。

自死はいけない―と力強くいえない考えを持つ自分でも、「残されたもののことも、考えようよ」とは思うわけです。


その後も俳優業を粛々とつづけた峰岸さんですが、2008年に肺がんにより死去。

訃報にも「岡田有希子」の名前が散見され、つらかったろうなぁ、、、と。


俳優としては主に「クセのある」悪役を好演。

俳優陣が「みんな、こええ」こういう作品の憎々しいキャラクターで活躍し、名バイプレイヤーとして評価されました。




<経歴>

幼いころに裕次郎に憧れ、俳優を志すようになる。

俳優座養成所(第16期生=同期に太地喜和子など)で演技を学ぶ。

映画俳優デビュー作は、62年の『高校生と女教師・非情の青春』。
このころの芸名は、峰健二でした。

整い過ぎている―ともいえる顔立ちで、赤木圭一郎を彷彿とさせるところもあり、出演作が立て続けに制作されていく。

『ニッポン無責任時代』(62)、『六本木の夜 愛して愛して』(63)、『あの娘に幸福を』(63)、『喜劇駅前女将』(64)、『男嫌い』(64)などなど。

68年、大映と契約。
このときに芸名を峰岸隆之介にあらためる。(峰岸徹と名乗るのは、75年より)

『講道館破門状』(68)、『闇を裂く一発』(68)、『女賭博師十番勝負』(69)、
『忍びの衆』(70)、『皆殺しのスキャット』(70)、『タリラリラン高校生』(71)、『夜の診察室』(71)、『告白的女優論』(71)、『百万人の大合唱』(72)、
国定忠治を演じた『無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた』(72)と『無宿人御子神の丈吉 川風に過去は流れた』(72)、
『哀愁のサーキット』(72)、『混血児リカ ひとりゆくさすらい旅』(73)、『ザ・ゴキブリ』(73)、『鬼輪番』(74)、『学生やくざ』(74)、『金環蝕』(75)、『動脈列島』(75)、『人間の証明』(77)、『サード』(78)、『赤穂城断絶』(78)、『乱れからくり』(79)。

81年、『ねらわれた学園』で大林宣彦と初タッグを組む。
以来、ほとんどの大林作品に出演するようになり・・・ましたが、本作の「星の魔王子」役は「いろんな意味で」すごいです、とにかく観てください笑

『コールガール』(82)、『遠野物語』(82)、『小説吉田学校』(83)、『廃市』(83)、『天国にいちばん近い島』(84)、『さびしんぼう』(85)、『彼のオートバイ、彼女の島』(86)、『野ゆき山ゆき海べゆき』(86)、『帝都物語』(88)、『異人たちとの夏』(88)、『右曲がりのダンディー』(89)、『北京的西瓜』(89)、『螢』(89)。

89年―『ゴジラVSビオランテ』において、G対策センター一佐の権藤吾郎を熱演する。
このキャラクターを評価するゴジラファンは多く、自分も峰岸さんのキャリアで最高の作品だと思っています。

『彼女が結婚しない理由』(92)、『鬼平犯科帳』(95)、『あした』(95)、
『告別』(2001)、『首領への道』(2003)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003)、『劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』(2005)、『映画 クロサギ』(2008)、『丘を越えて』(2008)、
「死者」役として印象を残した『おくりびと』(2008)、『その日のまえに』(2008)。

2008年上半期、がん闘病が始まる。
しかし肺から腰にまで転移しており、切除することが出来ないと判明。
8月、公に姿を見せたものの、10月11日に死去。

享年65歳、遺作は成龍と共演した『新宿インシデント』(2009)。

最後の撮影が大林組の『その日のまえに』だったそうで、その点は、ひじょうに幸福だったでしょうね。


次回のにっぽん男優列伝は、三橋達也さんから。

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明日のコラムは・・・

『「よき」ゴースト』

「よき」ゴースト

「殺人事件が発生した豪邸」が1111万1100円で落札されたと話題になっている。

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「大島てる」というサイトがあるように、いつの時代だって事故物件は話のネタとしては面白く、多くのひとが食いつくものだろう。

実際に事故物件に住んでいるものからすれば、結局は「気の持ちよう」であるよと。

さらにいえば、背に腹はかえられぬ、というか、すべては金でね。
自分は借金返済を目的として、この部屋に決めたわけで。

だって8畳の2Kで3年間は1万8000円だよ。
いちおう、東京で。

たとえ殺傷事件があったとしても、お祓いさえ済ませれば大丈夫、、、と考えるひとだって居るでしょう。

そんなひとりが自分で、すでにここに12年も居るが、怪奇現象は起こらないし、ゴーストらしき姿を見たこともない。

オメーが見えてないだけなんだ!!
というひとも居るけれど、見えてないんだから無問題っしょ?

もしゴーストが居たとしても、おそらく「よき」ゴーストなのだろうと思う。

だって怖がらせるようなことしないし、年中ちんちん出してシコシコやっているが、それでも出て行かないのだとしたら、なかなか根性が据わっているじゃないかと。

現在は、少し家賃が上がった。

それでも4万円以下だからねぇ、仕事上、もう少し都心のほうが動き易いのだが、この安さに負けて、なかなか動く気が起こらないのでありました。


※入居当日の、我が家…なにかがあったといわれれば、そういう風に見えなくもないけれどね

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明日のコラムは・・・

『相棒は3代目』

相棒は3代目

騙し騙し使っていた2代(台)目のパソコンがいよいよ最期を迎えそうなので、新しいのを買った。

きょう、もうすぐ届くはずなので、本日のコラムは簡単な画像祭りを展開して「逃げること」としたい。


トップ画像は、本文とは一切関係なし。

・・・ともいえないかな。

安吾のこのショットがたまらなく好きなのだが、自分だって元はといえば超のつくアナログ人間で、
ケータイを持つようになったのは25歳を過ぎたあたりからであったし、初代パソコンを買ったのは28歳のころである。

つまりそれまではシナリオも批評も、すべて手書きだった。
(誇らしかったペンだこが、いつの間にか消えてしまった!!)


初代パソコンはVAIO(ウィンドウズXP)で、なんやかんや揃えたら合計20万円くらい要してしまった。


※本体よりも、異様な部屋のほうが気になってしまう、、、と「よく」いわれる笑

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高いだけあって、初代は8年くらい持ち堪えた。

2代目はlenovo(ウィンドウズ7)で、これは7万円くらい。


※上の写真に比べれば、少しだけおとなしい部屋になりました笑

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これだって7年頑張ってくれたが、最近はリカバリした直後から処理能力が異常に遅く、もうダメだなと。

ただ相性がよかったので、3代目もlenovo(ウィンドウズ10、約9万円)にしてみた。


※関係ないが、画像整理をしていたら歴代のケータイ画像が出てきて、ガラケーではこのデザインと色合いがいちばんの気に入りだった

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使用頻度によって差異が生じるものだろうが・・・
3~4年でお釈迦になってしまうというひとも居れば、いやいや10年使っていても無問題、というひとも居て。

パソコン選びもチャリ選びも、極端にいえば人間関係も同じようなものなんだな、、、などと思う。


要は、相性!! だものねぇ。。。

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明日のコラムは・・・

『俳優別10傑 海外「た行」篇(1)』

俳優別10傑 海外「た行」篇(1)

~トム・クルーズのキャリア10傑~

80年代に青春を送ってきた映画小僧にとって、スピルバーグとトム・クルーズというビッグネームは、好き嫌いを抜きにして、ハリウッドの象徴というか、ひじょうに重要な存在でありつづけている。

21世紀に映画の魔力に取り憑かれた若い映画好きは、スピちゃんトムちゃんの名前を聞いたところで「お!」と思わないんだよね。

そのことにうろたえることもあるけれど、時代の波なんだからしょうがない、
ただふたりとも、前世紀(全盛期)に比べれば影響力は落ちているにも関わらず、現在でもスマッシュヒットを記録することもあるし、たいしたものだ!! と感心する。

トムちゃんは現在53歳、
彼よりもすばしっこく動ける若手は沢山居るのに、それでもスパイ映画の主人公を身体を張って演じつづけている。

昔は、そんなに好きな俳優ではなかった。
・・・が、ハンサムにはハンサムなりのナヤミゴトがあって。
汚れ役や難役への積極的な挑戦は、ハンサムキャラからなんとか脱皮してやろうという格闘の表れだったんだろう。

たぶん、実生活でもいいヤツなんだろうな・・・と思うようになって、彼の新作であれば可能なかぎりスクリーンで観ておこう―そう思えるようになった。


(1)『ザ・エージェント』(96…トップ画像)

・・・と、ナンダカンダいってみたが、彼の最大の魅力は、やっぱり爽やかな笑顔なのではないか。

(2)『マグノリア』(99)

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実父を前にしての泣きの演技。

俳優として、ここに賭けていたんだろうなと思う。

(3)『レインマン』(88)

最後の最後で、やっとサングラスを外してレイモンドを見るチャーリー。

この映画は、ダスティン・ホフマンではなく、トムちゃんを褒めるべきだろう。

(4)『アイズ ワイド シャット』(99)

思慮の浅い旦那を好演。
ニコールばかり褒められたが、トムちゃんも悪くなかったよ。

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(5)『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(94)

ブラッド・ピットが霞んでいた。




(6)『7月4日に生まれて』(89)

初めての汚れ役。

ロン・コービックの名や、独立記念日を知った―という自分のような映画好きは多かったはずで、スターがこういうキャラクターを演じる効果って計り知れないものがある。

(7)『宇宙戦争』(2005)

スピちゃんトムちゃんのコンビによるビッグバジェット・・・のはずなのに、この不気味で、後味の悪い感じ。

多くの映画ファンには不評であったが、自分のようなヒネクレモノは喜んだはず。

(8)『ハスラー2』(86)

ポール・ニューマンの引き立て役に徹した。

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(9)『卒業白書』(83)

バカな青春モノだが、光るものはある。

レベッカ・デモーネイが最も美しかったころの出演作で、トムちゃんも彼女の魅力にやられて、撮影後、交際にまで発展した。

(10)『カクテル』(88)

日本では同時期に公開されたので、『レインマン』と同じ日に鑑賞。

改めて観返してみると、けっこう綻びが散見される・・・ものの、得意の笑顔で相殺されている。

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明日のコラムは・・・

『未定です。』

サクサクなのに、20分超

きのうは完全オフ。
新しいパソコンが届き、酒呑みながらいろいろカスタマイズして、早くも自分色全開のマシンとなった。

※ログイン前の画面

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笑ってしまったのが、データのコピーである。
似非とはいえモノカキだから、原稿など「それなりの」量だったはずなのに、コピーは数分も要さない。
すんごい容量のパソコンであるし、サクサクいくのは当たり前のこと。

しかし、画像のコピーがやけに時間を要する。

当たり前だバカ、美女画像だけで50000枚以上あるんだぞ、トップ画像やこの画像がそれで、

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結局、20分超もかかってしまった。

音楽データでさえ、10分程度だったのに!!

分かってはいたが、完全にヤバい奴だ。
アイドル刺した気狂いも自分と同じような奴だったのかもしれないが、自分との違いをいうとするならば、自虐の精神で生きられることを知らなかったんだろう、それはそれで不幸なことだが、それで刺された女子はたまったもんじゃない。
未だ意識不明というが、目を覚ましてもらいたいよね。
(本物を気狂い、社会的にぎりぎり許されるものに関しては「キチガイ」と片仮名表記するのが主義である)

※デスクの周りも一新、あんまり変化がないか!

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結論。
3代(台)目のパソコン、余は満足よ。

あしたからまた飛ばし気味のコラムを再開させるので、きょうはこのへんで。。。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(167)』

シネマしりとり「薀蓄篇」(167)

ときをかけるしょう「じょ」→「じょ」しこうせい(女子高生)

自分の女子高生好きは、いまに始まったことじゃない。

たぶん自分が高校生だったころからのもので、当時は冴えないガキゆえに、同級生女子とマトモに会話さえ出来ず、そうした「後悔、のようなもの」が蓄積されつづけ、現在の自分が出来上がったんだと思う。

デリヘルさんを呼ぶときは、「高校生に見える感じの子で」とリクエストするし、制服や体操着をオプションでつける。


映画の世界でも女子高生は大活躍だ。
いつの間にかJKと記号化された彼女らの強みは、(90年代ころから、だろうか)自分たちの価値を「よく」知っている―これに尽きると思う。

だから映画でも、そういう描きかたをされる。

アンノ監督による『ラブ&ポップ』(98)は、ジャンルとしての「女子高生映画」を確立させた快作。

なにがどうというわけではなかったが、最後の最後には感動してしまう不思議な映画だった。




レンタルショップで、手に精子を付着させられる―この場面に象徴されるように、女子高生の存在とエロは直結している。
が、そういうものとは無縁の描きかたを「敢えて」選んだのが、矢口史靖監督の『スウィングガールズ』(2004)だろう。

「ジャズやるべ!!」

王道の青春映画であり、だからこそ万人の支持を得た。
自分だって嫌いじゃないが、こころに深く刺さるのは『ラブ&ポップ』なんだ、やっぱり。

たぶん、現実が顔を出しているからなんだと思う。
良い悪いではなく、女子高生は「こうあってほしい」と思う映画と、現実を突きつけてくる映画、どっちが好きかって話なんだろう。

だが。
前言を撤回する形にはなるが、自分にとってもはや女子高生は、現代を映す鏡なんかではなく、単なるコスプレのキャラクターである。

だからQTタランティーノが創出させた「ゴーゴー夕張」が好きだし、

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タイトルロールの「キックアス」より「ヒットガール」(トップ画像)が目立つのは当然だろうし、

『エンジェル ウォーズ』(2011)が「ごく」一部でおおいなる支持を得ているのも、「そりゃあそうだろう!」と思うわけなんだ。

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いうまでもないが。
彼女らの魅力のひとつ・・・というか、これがすべてだったりするのだが、それはやっぱり制服で。

クィーンとして長いこと君臨してきたセーラー服が希少価値となり、その代わりに注目されるようになったのが極端に短いスカートと「脚のありかた」だ。

ルーズソックスから紺のハイソックスへの流れは劇的(??)で、自分なんかは歓喜のあまり泣いてしまうほどだった。
(半分は誇張だが、もう半分は「割とマジ」である)

極論をいえば、制服を脱いでしまったら彼女らの魅力は半減する。
単に若い女子がいいのであればJCだって女子大生だって「あり。」のはずだもん、いや別の意味では「あり。」なのだが、あの制服を纏うことによって、エロなり攻撃性なりが表現出来るようになり、映画における女子高生のキャラクターは輝くこととなる。


小松菜奈がビッチを熱演する『渇き。』(2014)や、優等生ローラ・パーマーの裏の顔が暴かれる『ツイン・ピークス』(90~91)を観て、ゲンナリするひとも多いだろう。
だが『青い山脈』(49)だって公開当時は、「けしからん!」みたいな声も聞かれたわけで。

いまの感覚で観れば、なんと健全な青春であろうか!! と思うけれどね。


今後も、沢山の女子高生キャラクターが生まれてくることだろう。
それが現実の鏡であれ、非現実的であれ、エロであれ、自分は一種のコスプレ劇としておおいに楽しみたいと思っている。


あすのしりとりは・・・
じょしこうせ「い」→「い」のせんと。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(168)』
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